仕上げ加工のシビアさ

今日はちょっと凹み気味です。仕事で失敗しちゃいまして。
今日任された仕事は歯車の中心穴の仕上げ工程。初心者である私は、今までは高精度の加工は別な人にやってもらっていたのですが、そろそろお前にもやってもらうかという感じでやってみることに。加工内容はφ40H7で仕上げること。40mmの穴をH7というクラスの精度で空けるという意味で、H7というのは−0.000〜+0.025mmまでの範囲の誤差に収めろという指示なのです。うは、もろマイクロな世界。。。
この精度になるともはやノギスや旋盤の目盛りはあてになりません。ダイヤルゲージという高精度な測りを使います。今回使ったのは一目盛りが0.01mmというシロモノ。彼は落としたりぶつけたりしたら即死という華奢な奴です。
今回の品物は下穴を空けた時点で38.xxmmくらいなので残り2mm程度削ります。まずは荒削りで1mm削り。しかしダイヤルゲージ君はまだまだあと1回転分くらい残っています。失敗はしたくないので残りは0.10mmくらいずつ切り込み。いつもならごつい切りくずが出るのに、今回は粉のような切りくずしか出ません。それでもじわりじわり40mmピッタリに詰まっていきます。そしてラストというところでさらに切り込み量を2目盛りくらいずつに抑えてやってみます。しかし穴の径はぐいぐい広がり、微調整が効かない。あれ?って思っているうちにオーバー。いつのまにか40.100mmくらいになってました。はい、ダメダメです。ゲージ見ながら本当にちょっとずつしか切ってないはずなのになぁ。10枚は成功し、2枚失敗した時点で打ち切られました。
理由はいろいろ考えられるけど、一番疑われるのは目盛り見間違いか勘違い。次に刃物自体が切れなくなってブレて精度が出ない。切り込み量を途中で変えたために力の掛かり方が変わって切れ方が変わった、制作者のやる気と気合いが感じられない、顔が湿って力が出ない、etc、etc。イメージとしては、ゴルフコースで一打目からアイアン(7番くらい)で詰めていってとりあえずグリーンにはのるけど最後のパットがグリーン脇の池のど真ん中に直行って感じです。まぁそんな現実逃避をしたくなるほど凹んだって事です。「腐ってやがる、早すぎたんだ」って事です。
とりあえず自分宛。凹むのはいい、開き直れ。