深い溝の品物


もうかれこれ先々週の土曜からつきあっている品物。まぁ、ずっと付きっきりでコレやってたわけではないですけど。
この何気ない形。コレの何が難しいって、中央の大きなくびれ。太いほうが145mm、細いほうが100mmでその落差は45mm。棒に溝を付けるには「突っ切りバイト」という一風変わった刃物を使うのですが、コレが一度に5mm幅5mm厚さ位ずつしか削れない。しかも強く送って一度に多く削るとすぐに刃物が折れるし、逆に弱く送って削り量が少なすぎても刃物がすぐ切れなくなって折れる。少しでもナナメに入っても折れるという繊細な刃物。慎重にコツコツ少しずつ削って削って先週末16個やっと終わった。
と思ったら、今度はコイツに溶接用の溝をつけろときたもので。今度は溝部から普通の三角バイトが使えるから少しマシなものの、普通に旋盤にセットすると刃物と本体がぶつかる位置にあるので仕方なく品物を逆向きに取り付け、左向きの三角刃を取り付けて左から右に送って削る。写真は左向きの刃物を取り付けたところ。右送りの切削も旋盤では特殊な削り方になるので難しい。溶接用溝なので埋められるからシビアな精度は入らないというところだけが救い。で、16個全部やっと終わった。月曜日なんだからやる気出ないのに、まったく勘弁して欲しい。
で、次は溶接で別の部品と結合されたコイツが再び舞い戻り、仕上げ切削をするのだろう。そのときの担当は…。