ゲド戦記
- 出版社/メーカー: ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント
- 発売日: 2007/07/04
- メディア: DVD
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まだかろうじて魔法の残る頃の世界のお話。長く続いてきた平穏な時代が、人間たちの発展によって少しずつ世界のバランスが崩れてきていた。大賢人ハイタカは世界を不安定に導いている原因を探るべく旅をしていた。その旅の途中、父王を殺して国を飛び出してきた王子アレンと出会い、共に旅をすることになった。
ジブリ作品は好きですが、見た人の評判があまり芳しくなかったので今まで見てなかった作品。
まぁファンタジーな世界ですよね。指輪物語、ナルニア国物語と並び三大ファンタジーとされる原作を下地にしているだけあって世界観はよさげ。ただ、壮大な物語をたかが115分?くらいで表現するにはちょっと無理があったような気もします。ロードオブザリングは三部作にしても十分とはいえないくらい壮大だったのだから。所々に見られる背景や描写なんかはさすがにジブリという画質でしたけど、どことなく深みのない軽さが見えたような気も。
と、ここまでマイナスな点を上げてみたけれど、評判どおりに悪すぎという気はしなかった。優しく、剣の腕に優れ、容姿も申し分ないのに、自信の無さゆえに精神的に不安定な王子。そんな彼が半分世を投げながらも旅によって新しいものに出会い、人の優しさや世の中の汚い部分を見るうちに少しずつ変わっていくという様は、どことなく現代っぽいニュアンスが含まれているなと思ったのでした。描写に足りない部分が多すぎる反面、いろいろな解釈ができるという点でそれはそれで深い意味を持っているんじゃないかと思えるのですよ。
宮崎駿の息子初作品ということらしいですが、最初に手を出したテーマが大きすぎということ以外は案外才能アリなんじゃないかと私は思いました。まぁあの表現を狙ってやっているのであれば、の話ですが。