僕とポーク

僕とポーク

僕とポーク

イサオは子供の頃、食事を残してよく怒られた。世界には食べ物が無くて死んでしまう人もいるんだということを知ったイサオは自分の残した残飯を恵まれない人に送りたかったが腐ってしまうので、代わりに残飯で豚を育てていつか外国に送ろうと決意する。その日から毎日毎日養豚場に通いブーちゃんと名付けた豚に残飯を与え続けたが、食べ頃な年齢に育っても、もう少しもう少しと外国へ送るのを先延ばしにしてしまう。
「ブーちゃんを何よりも必要としていたのは、僕でした。」
上記「僕とポーク」を含む4作品が掲載された4コマショートストーリー集。

「今日の猫村さん」の作者ほしよりこさんの本ということで買ってみた。基本、超ゆるい系4コマ漫画。ノリはなごみ系マンガの猫村さんそのものでした。でも、僕とポークは正直泣けました。いやバスの中で読んで隣に人いるのに、眼がうるうるとしちゃうのは困りましたねぇ。
生き物を大切に育てるというのは食べるためなのか、豚として生きてもらうためなのか。豚は大切な人のために食べてもらいたいのか、自分のために生きたいのか。何気なく食べる豚肉にも豚なりのドラマが背景にあるのかな、と思うとかなり深い話のように思えます。
大人の絵本という感覚で読めるこの本、ペットを育ててる人とかには結構読んでもらいたいかも。
きょうの猫村さん 1 *1 きょうの猫村さん 2 *2