金沢ぶらり無計画の旅1日目

和倉温泉の能登湾風景

金沢には朝6:00に着いた。寝苦しかったこともあり、ひどく眠い。今回、金沢での予定は行き帰りの高速バスと宿だけしか決まっていなかった。行けばきっと何かあるだろうという本当に何の根拠もない期待だけでの行動。一人旅なので無計画でも他の人に気を遣うこともなかった。金沢は私が金沢工業大学での4年間を過ごしたゆかりの土地ということでまったく土地勘がないわけでもなかった。
まず驚いたのは金沢駅。駅前にはパイプ組みのドームと木組みの門が出来ていた。水路があり、地下も大規模に開発されていた。しかしどれも造りが豪勢であるにもかかわらず、イマイチ機能性がない。ドームは雨よけくらいにしか思えないし、門も巨大なのはいいがかなり浮いている。地下は異常なほど広いが閑散としており他に店もなく、広い分だけたくさんの柱が必要らしかった。伝統と技術の町金沢のデザインといえばそれまでだが、例えば横浜駅の地下のように人がごった返していても適切なだけの広さで機能性にあふれた空間と比べると少しむなしく感じてしまうのでした。
私は金沢駅をあとにし、和倉温泉を目指した。和倉温泉能登半島にある有名な温泉街。しかし大学時代は行ったことがなかった。和倉温泉駅という駅名からピンと来た思いつき。電車はしばらくのどかな山間を走った。和倉温泉街はこぢんまりとして少し寂れ目という感じがあったが、雰囲気もあった。ホテルに泊まればもれなく温泉はついてくるものの、宿は金沢に予約済みだったので私は公衆浴場を探した。「総湯」という施設があると観光案内のおねいさんが教えてくれた。公衆浴場なんて久しぶり。少し熱めのお湯だった。飲泉もできるというので飲んでみると、海水並みに塩辛い。どうやらここは食塩泉(ナトリウム・カルシウム塩化物泉)というらしい。とても飲めたものではなかったが、塩化物泉は良く暖まるという宣伝通りの効果だった。風呂から出て休憩室で横になっていると、いつの間にか寝てしまっていた。なにしろ昨日の夜行バスがきつかった。昼前に着いたのに、風呂に入って寝たらすでに15時頃だった。能登島水族館も近いらしいので行ってみようかとも思ったが、時間が微妙なのでもう一度風呂に入った。
能登。山と海がすぐ近くにあるという風景がなかなかに綺麗。そんな風景を楽しみつつ電車で金沢に向かった。その日はビジネスホテルで一泊。