オーケストラ楽器別人間学

オーケストラ楽器別人間学 (新潮文庫)

オーケストラ楽器別人間学 (新潮文庫)

最近、のだめカンタービレ効果で書店でものだめコーナーが広くて目立つところにあったりします。私もマンガのだめカンタービレは読んでみたりしたのでほうほう、と眺めていたのですがそののだめコーナーで関連書籍、ということで並んでいたので思わず買った本。
オーケストラではよくあの楽器の人はこんな性格、という人が集まりやすいらしいです。というのも、「こんな性格の人はこの楽器に惹かれる」という面と「その楽器の特性や役割によって性格づけられる」という面があって、一流のオケマンになればなるほどそのような面が強調されやすいのだとか。
例えばオーボエはストレスに苦しみ、細かい神経質な人が多いそうで。リードは極めて細く息は腹の中で溜まるためストレスをためやすい。また楽器・リードともに調整が微妙なため細かいことにこだわる神経質な性格になりやすい。よくメロディを任せられるため成功時の快感は高いが、逆にほんの小さな事で大失敗に繋がるためプレッシャーも大きく、ここでもストレスが溜まる。成功と失敗を繰り返すたび、気分の波が大きい躁鬱感の強い性格が醸し出されるのだそうです。オーボエ大変そうだなぁ。
この本には有名人に持たせたい楽器とか、性格診断であなたの楽器を判断なんてのも付いています。ちなみに私がこの性格診断をした結果、「ティンパニ・打楽器」という結果に。どんな性格かというと、いたずら好きのクールな点的指向者だって。通常音楽は音の連続で表現されるが打楽器は点の連続というデジタル的な特徴を持つ。また音のアナログ的な強弱をつけるのが苦手な点は感情的共鳴の少ないドライでクールな人間性を形成する。合奏では単純な仕事の繰り返しが多く、忍耐力と自己管理能力が強化される。小物楽器奏者は一人でいくつもの楽器を担当する事が多く、またその金属音は知的好奇心をくすぐるため多方面に興味を持つ雑学に強い人間が多い。と、うーん確かにかなりの部分で合っているかも。
この本片手にドラマのだめを見ればもう少し違った見方で楽しく見ることが出来るかも。実際のだめ作者はこの本を愛読しているらしいです。面白いと思える反面、作者の妄想が飛躍しすぎて着いていけないところがあったことを差し引いて、★4つ。