材料と加工品の違い

私が怒られた、材料絡みの失敗。
その日私が頼まれた仕事は「そこにある6mのH型鋼をまっぷたつにしてくれ」という指示。真新しい入荷したばかりのそのH鋼は6mと書かれたシールに加え、チョークで6mと書いてある。じゃあ半分ね、と言って私はメジャーで3mを計ってそこをノコギリで切った。その2本のH鋼を次の工程の人に持っていったら、全然まっぷたつじゃねぇ!10mmも違うぞ!と。
なにがまずかったのか?実は材料というのは買った時点では寸法がかなりアバウトなのだそうです。材料というのは製鉄所でドロドロに溶けたものを型に流し込んでバッツリ切るということをやるので、数mmレベルの細かい寸法は出せないのです。材料はこれから加工するという前提なので、細かな寸法の違いは加工時に調整するので問題になりません。今回のケースでは6mの材料が6m以下ということはさすがにないと思うので、3m+3.01mという長さだったのです。
この場合の正解は、まず全体の長さを測ってそれを÷2しなければ真っ二つにならない。市販品のように、6mのLANケーブルを3mで切ったら残りは当然3mみたいな感覚ではうまくいかない。まぁ、知っている人にとっては当たり前の話なのでしょうが、私はこんなところから地道に勉強しているのでした。