南の島のティオ
- 作者: 池澤夏樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1996/08/06
- メディア: 文庫
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情景が非常によく描かれていて、すんなり島のイメージが想像でき、物語の世界観にスッと入っていけます。南国のゆったりとした世界に浸れます。受け取る人が必ず訪れてくれるという不思議な絵はがきを作る絵ハガキ屋さんや、船にいたずらをする空いっぱいの大きなウミガメなど、不思議な出来事が起こります。でも、こんな島ならもしかしたら起こるかも?と思わせるようなところがまた不思議なわけで。「それはきっと島の精霊のせいじゃな」と本気で言える人がいない現代風な私たちではなかなか味わえない感覚なのかもしれません。