やっかいな純鉄の切削

ここ一週間くらいずっと同じ物件の仕事してるのでだんだんダレ気味の私です。作業メモ代わりに記録。
今どんなことやってるかというと、溶解した鉄を流し込む型の作成。外径Ф90全長250に深さ240内径Ф70-75テーパ穴をあける。材料は先方からの支給材で、材質はほぼ純鉄に近いものらしい。現在、外径と穴の粗挽き中。支給材がФ150丸棒なのに、完成はФ90深穴だから相当削る必要がある。
この純鉄という材料がすごくやっかい。普通の炭素鋼に比べ粘っこいうえに固い。切りくずのはけが悪いので作業がしにくい。最初は超硬P20チップという一般的な鋼用の刃物を使っていたけれど、ものすごくびびって刃物がすぐダメになった。刃物角の違ういろいろなチップで試してもダメ。結局は角度をつけるより直角でいいらしい。刃物はステンレス用のチップが多少マシという程度。回転数は若干早めの方が切れ味がいい。回転数が早いと切りくずがつながりやすくなる欠点もあるけれど、遅いとむしり取るというような切り方の傾向が顕著に出るので刃物に負担が掛かりすぎる。切り込み量は4.0mm/直径、送り0.3mm/revくらい、油必須。ハイス完成バイトに相当大きなしゃくりをつけても割と安定して切れるけれど、回転を上げられないので時間が掛かる。
Ф150→Ф92の粗挽きをするのに片面で一個一時間くらい掛かるのに、それが10個。。。とにかくこの条件に落ち着くまでにかなり試行錯誤しているので時間も手間も掛かりすぎ。
深さ240の穴の方も相当大変なんだけれど、それはまた明日にでも書こう。はー疲れます。
こういうネタを書くと、案外そういうのを調べてる人たちのアクセスが検索から飛んできたりするのですよね。お疲れ様です。