デスノート L Change the WorLd(劇場映画)

探偵"L"がキラ事件を解決した後の23日間を描いた、劇場版デスノートのサイドストーリー。主役はL。
キラ事件の後、余命23日となったLは残された時間で未解決の難事件を次々と解決していた。その最中、友人"F"がタイで謎の死を遂げる。村一つが壊滅した凄惨な事件だったが、Fは自分の命を賭してたった一人の生き残った子供をLの元に託す。

それなりに話題作となっているようで、前作前々作と見てそれなりに気に入っていた私としては是非見たいと思って公開初回の連休に見に行ってきました。
でも、結論から言ってしまうと正直かなり残念な出来。これをL主役の映画とするのは今までに失礼、CheapLとでも呼んでおきましょうか、という感じ。
何が一番気に入らなかったかというと、「頭脳戦」がほとんど無い。今回対峙する相手は自ら武闘派と言ってはばからない、常に銃やらナイフを携帯しているような連中。頭が良いどころか、むしろかなりバカさ加減が漂ってます。そんな相手に頭脳戦などというのは無理な話。それならせめてLだけでも頭脳を駆使して相手を小馬鹿にした態度でひょうひょうと敵を翻弄するとかならまだいいのですが、そういうのも一切無し。カーアクションとか自転車移動とか、無駄に体を張ってます。アグレッシブなLなんて期待してないんだよう。デスノートの世界観の良さってのは、相手を探り・騙し・駆け引きをしながら真相に近づいていく頭脳戦がしびれるんじゃないかと。
もう一つマイナスなポイントは、今までの作品と何の関係もないこと。ノート自体は最初に回想シーンでしかでてきません。で、Lは先述の通りのアグレッシブさ。で設定を崩壊させるだけさせておいて、この作品が「主役がLでなければ成り立たない」「Lだからこそ面白い」というような要素がほとんど無い。他の無名な主人公と置き換えてもさほど作品としては問題ないという程度。だからこそ逆にLという下敷きの上で描く作品じゃなかったなと思うのです。
まぁそんなわけでイマイチでした。チームバチスタを見た方が良かったなぁと後悔したのでした。