日本人はなぜ黒ブチ丸メガネなのか
- 作者: 友利昂介
- 出版社/メーカー: ごま書房
- 発売日: 2006/09
- メディア: 単行本
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日本人のステレオタイプである黒ブチ丸メガネ。しかし実際はこんなの掛けている人はいないのに何故こんなイメージが出来てしまったのか。筆者曰く、原因の一端は戦時中にあるのだとか。世界で最も有名な日本人の一人である東条英機はしっかりと黒ブチ丸メガネを装備していたし、A級戦犯28人のうち実に9人も掛けていたらしい。それから戦争が終わっても、日本のリーダーたちがこぞって掛けていた黒ブチ丸メガネのイメージを払拭するような出来事もなく現在に至るというのが筆者の見解。なるほど、確かにそれならそういうイメージができあがるのも無理はないのかも、と思ってしまう。
そんなエピソードが満載されているこの本。話は適度に飛躍しつつも、ではいつからこのようなイメージが出来たのかというところまで掘り下げ、映画や風刺画などを例に持ち出し解説しているところは読み手を唸らせる。
他に面白かった話として「日本の夜の街は世界一美しい」:狭いところに乱立するビル群に光るネオンが外人にはたまらないらしい、とか。「日本のトイレはゴージャスである」:どうやって流すか分からずパネルをいじったら水の流れる音だけが聞こえた(エチケットサウンド)、トイレまでバーチャルとはさすがハイテク国家だ、なんて話も。ともかく話題にはつきません。
この本は電車など人のいるところでは読めないかも。笑ってしまいます。★5つですが注意して読んで下さい。
*1:id:amiya1509:20061005