耳をすませば

耳をすませば [DVD]

耳をすませば [DVD]

主人公の月島雫は本の好きな中学3年生。同じ本を読んでいたことで知り合った天沢聖司という男子を、最初は嫌な奴だと思っていたがいつしか気になる存在になっていく。しかし彼は突然、バイオリン職人になるための修行としてイタリアへ行くことになった。自分のやりたいことのために突き進んでいく彼と自分を比べ、進路も決まっていない雫は焦りから受験勉強も手につかない。彼が言った、自分がどれだけ出来るか確かめたい、という言葉に心動かされ、雫も自分の才能に挑戦するため物語を書くことにした―。
カントリーロードを聴いて、久々にこの映画を見たくなったのです。すごく初々しい恋の物語。街並みや狭い家もさることながら、中学生が持つであろう悩みとか恋とか友情とかを何も加えず引かずにそのままの形で表現しているのがいい。
私が初めてこれを見た当時はこれを恋の物語という一面で見ていたのですが、今改めて見るともう一つのテーマである「自分の可能性への挑戦」という見方で見てました。自分には才能があるか分からないけど、どれだけ出来るかやってみる。好きなことをやるのはそれなりにしんどい。鉱石の中にあるエメラルドはそのままでもきれいだが、磨けばもっときれいになるかもしれないし、逆に磨かないほうがきれいな場合もある。こうした言葉は当時学生の私より、やりたいことがおぼろげにでも見えてきた今の私に響いてたな、と。
同じ作品でも立場やトシが違うと見方も違ってくるというのは、いろんな意味で発見でした。★4つ。