くず鉄価格の比較サイトがない理由

最近、ウチのサイトに「くず鉄 価格」という検索キーワードでアクセスしてこちらにくる方が増えました。1/10の記事(id:amiya1509:20070110)で「金属価格の高騰、くず鉄価格まで上がっているらしい」と書いたのがきっかけ。ここ最近の金属盗難事件が多発し始めてからその傾向が更に強くなりました。実際のところその日の記事には具体的な単価を載せていたわけではないので、単価を調べるためにこのキーワードで検索された方にとっては空振り気味の情報だったかもしれません。
で、私もそのキーワードで検索をかけてみました。とりあえずGoogleで「くず鉄価格」では1位。「くず鉄 価格」では3位でした。まぁ検索で私のサイトが上位に来ること自体はそれなりに嬉しいですが、本来最上位に来るべきはくず鉄取引値を公表してある信用ある企業のサイトなんだろうなと。ざっと探してみた感じでは現在の取引単価が乗っているサイトは見つからず。過去データならいくつかみつかりましたが。現在の取引値を知るためのサイトはきっと存在しないか、あってもローカルな小規模サイトなのでしょう。同じように「ステンレス 価格」「鉄鋼 価格」など他の金属でもありませんでした。
とここで一つの考えが。取引値を知りたいという消費者のニーズはあるのだから、そういうサイトを作ればそれなりにウケるのでは?例えばカカクコムみたいに日本中の材料問屋から情報を仕入れ、日本一安く材料を仕入れられるのはどこかなんて比較をするサイトを作ればビジネスとしてうまくいくかもしれない。成功するには誰もやっていないことをやれ、ともいうしこれはチャンスでは、と。
この話を会社でしたら、案外否定的な意見が返ってきました。その中で一番説得力があった話。材料はだいたいキロいくらというベースはあるけれど、実際の取引値はまるで違うということ。例えば、同じ材料を売るにしても1億円分買うお客と5百万分買うお客ではキロ単価が違う。それに同じ量だとしても、お得意先とそうでないところでもやはり差が出るだろうという話。考えてみれば確かにそうで、カカクコムみたいな小売価格では一回売ったらそれでおしまいみたいな感じだけど、法人向けの大量販売となればそれまでの取引実績も考慮されるに違いない。それに小売りみたいに全く同じものを大量に販売するわけでもないので、この商品はこの価格みたいなものは出しにくいのでしょう。こう考えると、材料屋さんにはあまりメリットがないシステムといえるので、そういったサイトが見つからないのも納得です。
まぁこの件に関しては諦めたけど、案外こういった誰も手をつけていないシステム的なビジネスチャンスがこの業界にはまだそこら中にありそうな予感がしたのでした。