それでもボクはやってない

それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]

それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]

満員電車の中、主人公の青年金子はすぐ前にいた女子中学生に痴漢と訴えられてしまう。警察、検察、さらには当番弁護士にまで罪を認めるよう促され孤立無援の中、罪を認めて軽微な罰を受けるよりも自分の潔白を訴え長い裁判を争うことを決意する。

いわゆる裁判ものな映画です。面白いという部類の映画ではなく、むしろ見ていて辛いと思うくらいメッセージ性の強い作品。過剰な演出もせず一見地味な感じもするけれど、その分リアルさが際だっている感じ。主人公の加瀬亮は本当にそこら辺でつかまえてきた普通の人風の演技をしている点がGood。弁護士役の役所広司瀬戸朝香、友人役の山本耕史はすべてはまり役。拘置所という閉鎖空間で孤立無援の中、自分の本当の味方になってくれる人の心強さといったら本当にありがたく感じられるんだなと。
劇場版でもやってるHEROのように被害者の立場に立った検事役というのもいいけれど、被告人の立場に立った弁護人の正義というのもまたいいものだなって思うのです。こういう弁護士ばかりならいいのにって思うけれど、現実は変な弁護士ばかりでうんざりしますけどね。